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仲裁

Q&A

その他ご質問、更に詳しい説明をご希望の場合は、こちらからお問い合わせ下さい。

1.JCAAについて

Q1

契約書の中の紛争解決条項として、JCAAを仲裁機関として指定する場合、事前にJCAAの同意を得る必要はありますか。

A

事前に同意を得て頂く必要はございません。

Q2

JCAA仲裁では、日本語以外の言語を使用することはできますか。

A

仲裁手続で使用する言語は当事者が合意により選択できます。当事者が合意できない場合は、仲裁人が使用言語を決定します。JCAA仲裁事件における手続き言語の各割合については、「数字で見るJCAA」のページもご参照ください。

Q3

JCAAでは、外国法が準拠法でも手続を行ってもらえるのでしょうか。JCAA仲裁において、外国法が準拠法である場合に、仲裁人や代理人弁護士の選任において問題は生じないのでしょうか。

A

外国法も選択できます。実際に、JCAAの仲裁事件の約1割は外国法が適用されています。

仲裁人について、JCAAの仲裁人候補者リストは2/3が外国籍であり、様々な国の資格者を有しておりますので問題ございません。

代理人弁護士については、日本人弁護士を選任しつつ、必要に応じて外国法に精通した専門家の意見書を提出することや、準拠法国の資格を有する外国の代理人を選任するなど、様々な選択肢があります。

Q4

JCAA仲裁では、日本国籍や日本法の資格を持った弁護士以外の方を仲裁人に選任することもできるのでしょうか。

A

もちろん可能です。

Q5

JCAA仲裁では、当事者は、日本法の資格を持った弁護士以外の方を代理人に選任することができるのでしょうか。

A

可能です。具体的には、以下のいずれかに該当する場合は、外国法資格を有する弁護士が事件を代理することができます。

①     一方当事者に外国企業が含まれる場合、あるいは、当事者に外国との一定の関連性がある場合(当事者の発行済株式の過半数を有する者が外国に本店等を有する場合や、当事者の親会社の完全親会社が外国に本店等を有する場合)

②     当事者の合意によって準拠法が日本法以外の法とされている場合

③     外国を仲裁地としている場合

2.仲裁条項について

Q1

JCAAを仲裁機関として指定する場合、仲裁条項において仲裁地としてどの都市を指定してもよいのですか。また、指定する都市を選ぶ際には、どのようなことを考慮したほうがよいでしょうか。

A

一般に、どの都市を選択して頂いても結構です。仲裁事件を管理するJCAAの事務局は東京本部のみですので、仲裁地がいずれであってもJCAA東京本部が事件を管理するという点で違いはありません。

もっとも、特に外国の都市を指定する場合は、適用される現地の仲裁法や管轄を有する現地の裁判所のことも考慮に入れる必要がありますし、国によっては当該国以外に拠点を置く仲裁機関を指定することについては一定の制限を課している場合がありますので、専門家の方にご相談頂くことをお勧めします。

また、口頭弁論や証人尋問を行う審問をオンラインではなく会場を借りて実施する場合、その場所は、仲裁地に限られるわけではありません。ただし、過去の例から見ても、会場を利用した審問を開催する場合、仲裁地を実施場所することが多いのが現状ですので、その場所に審問を円滑に実施するための設備が整っているかは、仲裁地を指定する際の1つの考慮要素と言えます。

Q2

仲裁条項を規定した場合、裁判管轄条項は記載すべきでないのでしょうか。

A

紛争を仲裁で最終的に解決することが当事者の意思である限り、裁判管轄条項は記載しないほうがよいと一般に理解されます。裁判管轄条項を記載すると、仲裁廷あるいは裁判所により仲裁条項が無効と判断とされる可能性があり、仮に有効と判断された場合であっても、その有効性をめぐる争いに時間と費用がかかるためです。

Q3

契約書の言語とは別に仲裁条項で、仲裁手続で使用する言語を指定する必要がありますか。

A

仲裁手続で使用する言語を予め指定したおきたい場合は、契約書でこれを明示的に指定することをお勧めします。契約書の記載言語と仲裁手続で使用する言語は必ず一致するわけではないからです。

手続言語について当事者間で合意に至らなかった場合は、仲裁廷が手続言語を決定することになります。その際、契約書の言語は重要な考慮要素の1つとなります(商事仲裁規則及びインタラクティヴ仲裁第11条1項参照)。

Q4

仲裁条項で仲裁人の人数は取り決めるべきでしょうか。

A

一般に、仲裁人の人数は1人又は3 人です。どちらにも一長一短がありますので、契約段階で、仲裁人の人数を決める、もしくは、決めないとの判断をする必要があります。

一般に、1 人より3 人のほうが、より慎重な判断を期待することができ、何より、自ら選任した仲裁人を仲裁廷の中に送り込むことできます。しかし、3人の仲裁人による仲裁になると3 人分の仲裁人報償金及び仲裁人経費を要することになります。手続期間についても、各仲裁人の都合の調整や合議の時間がかかるため、単独仲裁人による仲裁手続より、長い期間がかかるのが通常です。

当事者間に仲裁人の数について合意がない場合には、商事仲裁規則26 条2 項により、その数は1 人となります。もっとも、商事仲裁規則26 条3 項により、いずれの当事者も、被申立人が仲裁申立ての通知を受領した日から4 週間以内に、JCAA に対し、仲裁人の数を3 人とすることを書面により求めることができます。このような申立てがあると、JCAA は、紛争の金額、事件の難易その他の事情を考慮して適当と認めたときは、仲裁人は3 人と決定します。

紛争金額が3億円以下の場合又は当事者が迅速仲裁手続の利用を合意した場合には、紛争をより早く、より安く解決できます。仲裁人は1人で、原則書面のみで審理します。仲裁廷成立から6か月以内(さらに、紛争金額が5000万円以下の場合は3か月以内)に仲裁判断が下されます。

Q5

JCAAでは3種類の仲裁規則を利用可能ということですが、契約締結時に、どの規則を使用するかも合意しておいた方が良いのでしょうか。合意がない場合はどの規則が適用されるのでしょうか?

A

JCAAにて仲裁手続を行う場合、当事者は3つの仲裁規則の中からニーズに合った規則を選択できますので、契約締結時に仲裁合意の中で仲裁規則を特定しておくことが望ましいです。JCAAで仲裁を行う旨の仲裁合意において仲裁規則が特定されていない場合には、「商事仲裁規則」が適用されることになります。

各規則の違いについては、こちらをご確認ください:仲裁規則 | JCAA

3.仲裁の申立てについて

Q1

JCAAに仲裁を申し立てる場合、仲裁申立書を電子媒体で提出することはできるのでしょうか。

A

可能です。もっとも、申立て書類の分量によっては、必要部数の申立書及び証拠資料等を別途ご提出頂くことをお願いする場合がございますので、ご了承ください。

東京本部宛電子メールアドレス: arbitration@jcaa.or.jp

仲裁手続きの流れはこちらをご確認ください:仲裁手続の流れ | JCAA

Q2

申立書等を郵送で提出する場合の必要部数は何部でしょうか。

A

仲裁人の数(定まっていないときは3)と相手方当事者の数に1(JCAA分)を加えた数です。ただし、委任状は1部で足ります。

Q3

申立書に当事者の資格証明書を添付する必要はありますか。

A

必要ございません。

Q4

代理人弁護士を選任する場合、委任状の原本をJCAAに送付する必要はありますか

A

原本である必要はなく、PDFなどの写しを電子メールにて送付いただけます。

Q5

答弁書や反対請求申立書の提出に期限はありますか。

A

UNCITRAL仲裁規則を選択した場合:

被申立人が仲裁申立ての通知を受理した日から「30日以内」です。

 

商事仲裁規則又はインタラクティヴ仲裁規則を選択した場合:

被申立人が仲裁申立ての通知を受理した日から「4週間以内」です。

Q6

当事者間で仲裁手続の使用言語について合意がない場合は、仲裁申立書や答弁書はどの言語で記載すればよいのでしょうか。

A

どの言語で記載頂いても構いません。

使用言語は、仲裁廷が決定します。使用言語を決定するに当たり、仲裁廷は、仲裁合意を規定する契約書の言語、通訳および翻訳の要否と発生する費用、その他の関連する事情を考慮します。

もっとも、以下の点をご留意ください。

・英語又は日本語以外の言語が使用されている場合には、JCAAは、必要に応じ、申立書の内容を把握するため、英語又は日本語で記載した説明文書のご提出を申立人にお願いすることがあります。

・仮に仲裁人が、申立人(又は被申立人)が使用した言語とは異なる言語を使用することを決定した場合、仲裁廷の指示があれば、仲裁人が決定した言語で申立人は仲裁申立書等(被申立人は答弁書等を)を再度提出することになります。

4.費用

Q1

「管理料金」とは何でしょうか。

A

管理料金は、JCAAが事件を管理するためにお支払い頂く費用です(仲裁人にお支払いする報償金等とは異なります)。

JCAAが申立人から仲裁申立書を受領したあと、申立人に納付をお願いします。JCAAが、被申立人から反対請求申立書を受領した場合には、被申立人に納付をお願いします。

管理料金の金額は、請求金額に応じて算出されます。具体的な金額は、費用の「費用の計算」でご確認ください。

Q2

仲裁申立てを取り下げた場合、管理料金は返還されますか。

A

通常手続においては、仲裁申立書をJCAAが受領した日から30日以内で、かつ、仲裁廷が成立していないときに、申立人が、仲裁申立てに係る請求の全部を取り下げた場合には、JCAAは、管理料金の90%を返還します。

迅速仲裁手続(紛争金額3億円以下の事件が対象)が適用されることとなる場合において、仲裁申立書をJCAAが受領した日から10日以内で、かつ、仲裁廷が成立していないときに仲裁申立てに係る請求の全部を取り下げたときは、JCAAは管理料金の90%を返還します。

上記を除き、JCAAからの管理料金の返還はございません。

Q3

仲裁廷成立前に仲裁申立てを取り下げた場合、当事者間における管理料金の負担割合はどのように決まりますか。

A

仲裁費用の負担割合は、まずは当事者の合意によって決まります。特に、当事者間に和解が成立したことを理由に仲裁申立てを取り下げる場合、仲裁費用の負担割合についても和解契約の中に記載されることが通常です。

一方、そのような合意がない場合には、JCAAが当事者間の費用負担の割合を決定します。実務上は、管理料金は、申立人の負担としています。

Q4

仲裁人報償金や仲裁人経費はどのように支払われるのでしょうか。

A

JCAAが当事者双方に納付をお願いする「予納金」から、仲裁手続終了時に仲裁人に支払われます。

予納金は、1回もしくは複数回に分けて納付をお願いします。

Q5

予納金は、いつ、どのくらいの金額を納付することになるのでしょうか。

A

UNCITRAL仲裁規則又は商事仲裁規則を選択した場合:

初回の納付は、仲裁申立ての通知を当事者に送付するときに合わせてお願いをします。納付の期限は、原則、ご請求日から3週間とさせて頂いております。

金額の目安につきまして、当事者間の合意により仲裁人の数が1名とされている場合又は仲裁人の数について当事者間に合意がない場合は、原則として、申立人及び被申立人の双方に各150万、仲裁人の数が3名の場合は各300万円の納付をお願いしています。もっとも、商事仲裁規則が適用される場合、仲裁申立書に記載された請求金額から算出される仲裁人報償金の上限によっては、予納金の請求金額がこれらを下回ることがあります。

その後は、仲裁廷が成立したのち、仲裁人が実際に使用した時間に応じ、予納金に不足が生じることが明らかとなった段階で、追加の予納金をご請求致します。追加の予納金の金額は、仲裁人がそれまでに使用した時間及び今後使用することが見込まれる時間(いずれも各仲裁人からの時間報告に基づく)に応じて、JCAAが決めます。

 

インタラクティヴ仲裁規則を選択した場合:

仲裁人報償金は固定額ですので、この固定額を賄うに足りる金額を、初回に全額請求致します。納付の期限は、通常、ご請求日から3週間とさせて頂いております。

Q6

一方当事者から予納金の支払いがない場合、手続はどのように進みますか。

A

予納金の納付は当事者が連帯をして責任を負います。当事者が予納金を支払わないときは、仲裁廷は、JCAAの要請に応じ、仲裁手続の停止又は終了を決定します(仲裁廷が成立する前においては、JCAAが仲裁手続の停止又は終了を決定します)。

一方当事者が予納金を支払わない場合には、JCAAは他方当事者に支払いを求めます。他方当事者が代わりに予納金を納付しない場合、JCAAは、予納金の管理のために必要と考えるときは、上記に従い、仲裁廷に対して仲裁手続の停止又は終了を要請します。

当事者間の費用負担の割合は仲裁廷が仲裁判断において決定します。したがって、申立人が、被申立人が本来支払うべき予納金を代わって支払った場合であっても、仲裁廷による決定の結果、申立人が自己の負担割合を超えて予納金を支払っていた場合には、仲裁判断において、その余分に支払った分については、被申立人が申立人に支払うよう命令が出されることになります。

Q7

仲裁申立てを取り下げた場合、予納金は返還されますか。

A

仲裁廷成立前に仲裁申立てが取り下げられた場合には、通常、予納金から支払われる費用は発生しませんので、予納金の全額が当事者に返金されることになります。

仲裁廷成立後は、既に発生している仲裁人報償金や仲裁人経費及びその他の手続費用を差し引いた残額を当事者に返金致します。

Q8

仲裁手続のために支出した弁護士費用は相手方に請求できるのですか。

A

UNCITRAL仲裁規則を選択した場合:

弁護士費用を含む仲裁費用は原則として敗訴者負担となっていますが、仲裁廷が合理的と認める場合は、各費用について当事者間の負担割合を決めることがございます。

商事仲裁規則又はインタラクティヴ仲裁規則を選択した場合:

敗訴者負担とする明文の規定はなく、費用負担は仲裁廷の裁量にゆだねられています。手続の経過、仲裁判断の内容などを考慮した結果、弁護士費用が相手方負担となる場合もあります。

5.仲裁人の選任について

Q1

仲裁人はどのようなプロセスで選任されるのでしょうか。

A

仲裁手続の流れのStep2をご参照ください。

Q2

仲裁人が1名の場合、当事者間で合意をして選任をすることは難しそうですが、どのようなプロセスで仲裁人を選任するのでしょうか?

A

当事者が仲裁規則の期限内に仲裁人を選任できない場合は、JCAAが代わりに仲裁人を選任します。その際、原則として、当事者に複数名の候補者をお知らせし、その順位等も考慮して選任します。

Q3

仲裁人は仲裁地の国籍の方から選ぶことになりますか?

A

JCAAの規則上、そのような制限はございません。

6.審理手続について

Q1

仲裁人が選任されてから、審理手続は具体的にどのように進むのでしょうか。

A

仲裁手続の流れのStep3以降をご参照ください。

Q2

主張書面や証拠書類はどのような形で提出をすることになるのでしょうか。電子媒体でもよいのでしょうか。

A

仲裁廷成立後に、仲裁人が両当事者と相談して決めることになります。例えば、電子媒体で提出しつつ、書類の分量が多い場合などは、仲裁廷の求めに応じて、後日紙媒体も送付する、などがあります。

Q3

JCAA仲裁で、証拠開示については、どのように取り扱われているのでしょうか?

A

仲裁廷成立後に、仲裁人が両当事者と相談して、証拠開示手続を行うかどうか、行う場合には具体的にどのようなルールで、どの範囲で行うか等を事件ごとに決めることになります。

Q4

「審問」とは何でしょうか。審問は必ず開催されるのでしょうか。

A

「審問」とは、当事者が口頭で主張・立証(例えば、証人尋問)を行うことを目的とした会合を指します。

審問を開催するかどうかは、当事者の意見を聴いた上で仲裁廷が決定をします。通常手続においては、いずれかの当事者が審問の開催を求めた場合には、仲裁廷は必ず審問を開くことになります。

一方、迅速仲裁手続が適用される場合、審問は、原則開催されず、仲裁廷が必要と認める場合に限り開かれることになります。

Q5

審問はオンラインでも開催できますか。仲裁地に出向くことなく審問が開催されることはあるのでしょうか?

A

仲裁廷の判断により、オンラインで開催できます。

仲裁廷は、審問を開催するにあたっては、ビデオ会議その他の方法も選択肢に入れて、適切な方法を選択することになっています(商事仲裁規則・インタラクティヴ仲裁規則第50条第3項)。したがって、仲裁廷が適当と判断した場合には、二地点あるいはそれ以上の遠隔地間をつないで審問(いわゆる、リモート・ヒアリング)を開催することができます。

審問をオンラインで開催するにあたり、設備面や環境面で不安のある当事者におかれましては、JCAAにご相談ください。必要な会議室や設備を手配致します。

Q6

会議室を利用した審問が開催される場合は、どこで開催されるのでしょうか。

A

会場としては、JCAA東京本部が所在するビル内の会議室のほか、一般に利用可能な民間の貸会議室をご利用頂くことも可能です。

Q7

迅速仲裁手続は原則「書面審理」となっておりますが、具体的にどのようなプロセスで審理を行うのでしょうか。

A

当事者が電子メールで主張書面や書証等の文書を提出し、これらの文書のみに基づいて仲裁人が仲裁判断を行うことになります。仲裁人から当事者に対する質問も電子メールにより行われることになります。

もっとも、仲裁廷成立後に、審理予定を立てたり、手続のルールを確認したりするためにオンラインで会合を開催することはありますし、仲裁廷が、争点整理のために口頭で質問をすることが適切と考える場合には、そのための会合を開催することはございます。

Q8

仲裁手続中も当事者間で和解のための話合いをすることはあるのでしょうか。

A

あります。実際に、約4割の事件は、和解その他の理由による取下げ、または、和解内容に基づく仲裁判断によって事件が終了しています。

Q9

仲裁人が当事者に対して和解を勧めることはあるのでしょうか。

A

当事者の国籍や代理人の国籍を問わず、仲裁人が和解を勧めることは通常の実務ではありません。他方、商事仲裁規則第59条及びインタラクティヴ仲裁規則第60条により、「全当事者の書面による合意がある場合」に限り、仲裁人が調停人を兼ねる、つまり、和解のための話合いを進めることが出来ます。

なお、仲裁廷が、当事者と審理予定等について協議をするに際し、そのような選択肢が規則上あることを説明することはあります。また、仲裁廷が、手続中の適当な段階で、そのような選択を取る意向があるかどうかを当事者双方に確認をすることもあります。

Q10

仲裁手続を第三者が傍聴することはあるのでしょうか?

A

仲裁手続は非公開ですので、第三者が傍聴することはできません。

7.仲裁判断について

Q1

仲裁廷が作成した仲裁判断のドラフトに対して、JCAAは何等かのチェックをするのでしょうか

A

JCAAは、規則上の記載要件を満たしているかどうか、数字等の誤記、仲裁廷の判断事項に脱漏はないか等の形式的観点からチェックします。

結論自体について、JCAAが仲裁廷に対して修正を求めることはありません。もっとも、例えば、結論に至る理由付けに不正確・不明瞭な箇所があるとJCAAが考えた場合には、必要かつ可能な範囲でコメントをすることはあります。

Q2

仲裁判断書はどのような形で当事者に送付されるのでしょうか。

A

通常、仲裁判断書をスキャンした電子データをメールでJCAAが両当事者に送付した後、原本を、両当事者に郵便やクーリエ等の方法で送付します。